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**  おんなみち!
とても面白い本を見つけたので、ご紹介です。

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おんなみち
奥谷まゆみ・著/エンターブレイン










著書の奥谷まゆみさんは、整体師。
とはいえ、ちょっとユニークな感じの整体をされる方のようです。
身体は自分で元気になる力を持っている、
だから整体は、その元気になる力を少し引き出してあげるだけのもので
結局自分を治すのは「自分自身の力」以外にはない、という考え方。
野口整体がベースになっているみたい。

つぶつぶの大谷ゆみこさんのブログで、奥谷さんの存在を知って
彼女のブログを読んでいたら、そこに書かれていること・考え方が面白くて!
夢中になって過去の記事を読んでいると、どうやら本を出している様子。
どーしても読みたくなって、迷わずamazonでお買い物。
わたし、今「どれだけ貯金しても足りないです」という身分のクセに
ついついガマンできずにやってしまいました。

でも無駄遣いではなかった!のです。面白いです、この本。
1日目で全部読んだのに、また2日目も一通り読んでしまったくらい。
すぐ読めちゃうライトな文章だけど、内容はしっかりしてる。

タイトルの通り、女性に向けた本。
しかし、整体のノウハウや対処法がメインなわけではないのです。

女の人の身体は、どんな風にできているのか。
どう使えば、その身体がここちよくて、本来のパワーを発揮するのか。
そういうことが書いてあります。

男と女の身体はぜーんぜんちがう!のだそうです。
例えば単純に考えても、女の身体には常に激動の変化が起きている。
初潮、出産、閉経と、身体の働きそのものがダイナミックに変わってしまう。
それにあわせて、身体にふさわしい「使い方」も、全然違うものになってしまうのです。

そういう一生を通じた大きなリズムでのサイクルもあれば、
生理という月ごとのリズムのサイクルもある。
それにあわせて体の骨格-骨盤だけでなく、頭蓋骨なんかも動いているのだけれど
いろいろな理由で、骨のスムーズな動きを阻害してしまうとトラブルが起きてくる。

例えば、生理痛・PMS・更年期障害などは、「ワルモノ」ではないのです。
閉じてかたまった骨盤をなんとか開こうとする身体の必死の働きなのだそう。
骨盤がスムーズに開閉できないので起きるトラブルはとても多くて、
例えば、「過食」もそのひとつ。
食べると身体がゆるむので、身体を緩ませようとするための本能的な欲求なんだって。

なかでも面白かったのが、
「身体にいいことしてる人のほうが、骨盤の動きが悪い」
ということ。その典型例として、
「栄養満遍なく摂取タイプ」(一日~品目摂らないと!と頑張ったり、
サプリメント大好きだったりして 栄養摂取が過剰になっているタイプ)と
「玄米菜食タイプ」があげられています。

む、玄米菜食?と思いますが、これは菜食自体が悪いのではなく
「ヘンな菜食をしている人の身体で、いい身体の人を観たことがない」のだとか。

ヘンな菜食、というのは、カラダにいいから食べるとか、冷えるから食べないとか、
知識にこだわりすぎて、カラダの要求=食べたいものを食べるという要求を
満たせていないことが多い…という食べ方をしている人のことみたい。
カラダの無意識の要求を、全部頭の知識で抑え込んでいる感じ。

実は、「頭の使いすぎ」こそが、骨盤の開閉を妨げるのだそうです。
これは文字通り「たくさん考える」ことだけではなく、目の使いすぎなんかも含まれるし
また心配事をしすぎる、考えなくてもいいような余計なことまで考えすぎる、ってことも。

これ、よーくわかります。
わたし自身も、頭で考えてきゅうきゅうになっちゃってる時期があったので。
そういう時は生理も来なかったり、イライラしがちだったり。
今思えばカラダが全然リラックスしていなかったんだなぁとわかるのですが…

奥谷さん曰く、
「体にいいものでもわるいものでも、一番ヤバイのは無感覚で食べること」。
なんでも頭だけで決め付けて、身体の要求を全然聞いてあげられなければ
玄米菜食だろうとファーストフードだろうと、少し内臓の疲れ具合が違うだけで
結局ヤバイのは同じ、なんだって。
つまりマクロビオティック自体が悪いというわけでもなく、
要するに「こだわりすぎること」が心の病なのですよねぇ。

確かにね、なんだかマクロビオティックの範囲じゃなきゃ!とがちがちになって
「あんなもの食べてるなんて!」と周囲の人を心の中で否定していたり、
生活の中でルールを作りまくって、自分や他人に従わせるようなやり方をしてる人は
実は全然楽しくないし、心の中が平安じゃないんですよね。
…いえ、かつてのわたしのことですよ。

あるとき、自分で気がついたんですよね。
気がついたら、いっつも家族に怒ってる。
そんなの食べちゃダメだよ!とか、どうしてそういう食べ方で平気なの?とか。
よーく考えてみると、全然自分の内側が「平和」じゃない。
~しちゃダメ、~は悪いもの、~するべきなのに、~できてない…
日常の中で口にする言葉に、「否定する言葉」がすごく多い。
マクロビオティックをしてるのに、なんで?なにかおかしくない?

そう気がついたことが、自分を見直すキッカケになったのでした。
食べものって正誤の基準もないし、善悪があるわけもないのに、
知らず知らずのうちに勝手に「ルール」を作ってゲームにしちゃう傾向を持つ人が
マクロビオティックをするとそういう事態に陥りがちなのかなぁ、と思ってます。
だから以前のわたしのことなんですけど!

そういうわけで、これはマクロビオティックをしているけど、
なぜか気がついたら周囲とうまく行ってないとか、心の中に不満があるとか、
そういう人には特にオススメしたいなぁと思います。
女の人にとって本当に幸せな身体の使い方とはなにか?ってことを
あっさり軽めの文章で、でもおくふかーく書いている本だと思います。

上手にゆるんで、なんでも楽しめて、受け入れられる身体。
そういう身体になることの唯一の方法は、
「ひたすら身体の要求にこたえて、身体の気持ちいいことをすること!」なのです。
そしてそこに至る道は、まず自分の身体の声をしっかり聴くこと。
どこが痛いのか、詰まった感じがして苦しいのはどこか、どこが固まっているのか
そういう自分の感覚を受け止めて、癒そうとすること。
以前のわたしがそうでしたが、そういう自分の感覚に鈍感な人が多すぎる気がします。

わたし自身は週に一度のボディートークのマッサージを受けながら
マクロビオティックを続けているうちに、身体が痛いとか、苦しいとか、
そういうことに少しずつ敏感になってきている自分を発見しました。
それまでは、自分が疲れてきっていることさえ気がつかないくらい鈍感だったのです。
だから、動けなくなって寝たきりになるまで動き続けてしまったのですね。
なぜそうなったのかというと、鈍感にならなければ生きていけない時期があったから。
それは身体的にもだし、精神的にも、なのですけど。

身体が鈍感な人は、自分の心の動きにも鈍感なのだなぁ…と最近よく感じます。
そして敏感であることは、痛いとか苦しいとかいう感覚までもがはっきりしてしまうので
辛いことのようにも思われるのですが、実はそうではないのですよね。
痛みも感情も、見つめることで自分を豊かにすることができるものだと思うのです。
それを通じて、世界の奥行が深くなるような。
だから見ないフリは、勿体ないです。ものすごく。
全ての苦しみは歓喜に至る道なのだと、桜沢先生も書いてましたしね。

知らず知らずのうちに本の紹介から微妙にそれてしまいましたが、
興味のある方は是非お手にとってみてください~。
ちなみに、整体の知識をもっと知りたい方には、以下の本もオススメ。
これもやっぱり「ここちよいのがイチバン!」という著者の考えいっぱいで
愛嬌のあるイラストもたまらない、素敵な本でした!
「おきらく整体生活」
おんなみち!_a0098897_188828.jpg
by macrobi_pirico | 2008-06-22 18:18 | からだやこころのあれこれ
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